WebX2025

更新日:令和7年8月25日 総理の一日

 令和7年8月25日、石破総理は、都内で開催されたWebX2025に出席しました。

 総理は、挨拶で次のように述べました。

「皆様、おはようございます。内閣総理大臣石破茂であります。WebX2025の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
 本カンファレンスはWeb3.0に関わる鍵となるプレーヤーの皆様方が一同に会し、社会や産業の未来について語り、新たなビジネス連携を加速していく極めて重要な場だ。このように承っておるところでございます。Web3.0に係る新たなプロジェクトが、本日のイベントから多く生まれることを心より念願をいたしております。
 先週ですが、アフリカの発展に向けた国際会議、アフリカ開発会議というんでしょうか。TICAD9、これを横浜で開催をいたしました。横浜宣言を採択をして、34人のアフリカの大統領あるいは首相、王様と会談をし、宣言を採択をしました。なかなか34か国と会談するというのは大変なことでしてね。アフリカには54の国がございますが、そのうちで34か国の皆様方と会談をいたしました。やがて世界の人口の4分の1は、アフリカの人になるというふうな推計もございます。アフリカの発展、これをどのように日本として支援をしていくかということは、日本はアフリカのみならず、世界のためにも非常に重要なことだと思っておりますが、今回のTICADの重要な成果の一つは、アフリカが直面する様々な課題、それを日本が一緒になって解決していく。それを通じてお互いに新たな成長を実現するということであります。300を超える協力文書が結ばれました。私が意見交換をしました日本の企業は、ケニア、エチオピア、交通手段が整っていない地域を中心に、現地のスタートアップの皆さん方と共に、電動バイクの生産と再生可能エネルギーから得られる電気で充電するバッテリーの交換ステーションを広げる、そういう事業に取り組んでおられるものでありました。アフリカでもそうなのですが、日本のスタートアップは世界で多くの活躍をいたしております。4年前に比べまして、日本のスタートアップ。これは9,000社、口で言うと簡単なことですが、9,000社増加をいたしました。すなわち2021年、日本のスタートアップというのは1万6,000社であったのが、今年は2万5,000社になっております。日本におきましても地政学的に不透明さが増していく中、新たな経済成長を実現し、社会課題を解決していくためには、スタートアップの皆様方の力が極めて重要になっております。我々としてスタートアップ育成5か年計画を強化して、Web3.0を含めたデジタル関連産業やクリエイティブ産業、AI(人工知能)による製造業や農林水産業の高度化など、新しい産業の発展に向けた投資支援、規制改革等の取組を進めてまいります。
 私どもの内閣では、新技術を徹底的に活用して、地域の持つ潜在力を最大限に引き出し、ハードだけではない、ソフトの魅力が新たな人の流れを生み出す地方創生2.0を強力に進めておるところでありまして、Web3.0はこうした取組にも大きく貢献をするものと期待をいたしております。島根県隠岐諸島に海士町(あまちょう)、海の士(さむらい)と書きますが、海士町という町があって、これは地方創生ですごく有名な町でありますが、この海士町におきましてはWeb3.0を活用して自治体の課題解決に関するアイデアを地域外の方にも提案をいただいて、その返礼として地域内で使える地域コインを提供する試みがございます。今開催中の大阪・関西万博におきましても、Web3.0が活用された取組がなされています。政府といたしましても、安全安心な環境整備を進めてまいります。恐らく世界は、今100年に一度の転換期なんだろうと思っております。18世紀に産業革命というものがあって、蒸気機関が発明されて、蒸気船ができたのが1807年だったと思います。蒸気機関が発明されたのが、1764年ではなかったかなと思っております。恐らく未来の歴史の本には、この2020年代というものが大きな産業革命であったというふうに書かれるのだと思っています。
 一方において、皆様方は御存じと思いますが、日本の国の人口減少は止まりません。 今2025年ですが、西暦2100年になると、日本人は半分になると言われております。これをどう考えるかということであって、人口減少下にあって、どんな国をつくっていくかということ。そして人口減少が止まらない一番の理由は、この東京に多くの人口が集中している、婚姻率が低くて、出生率が低くて、そこにどんどん人が集まっているので、人口は減る。当たり前の話でございます。そういうような歴史の大きな転換点にあって、スタートアップの皆様方がどういうことをお考えになり、どういう日本をつくり、どういう世界をつくるか。それは日本だけ国内だけの問題ではなくて、アフリカとどうするのか、南米とどうするのか、アジアとどうするのか、そういうように歴史の転換点に私どもは生きておるのでありまして、本日お集まりの皆様方の御活躍により、Web3.0に関するイノベーションそれが次々と生まれていくことを期待をいたしておるところでございます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。」

これまでの総理の一日